耳をつまんで、あたしにしか聞こえないか細い声で呟いた。 『うん・・・! よろしくね!』 それが嬉しくて、コクコクと何回も頷くと、パッと視線を逸らされ、その視線は再び、本へと戻ってしまう。 なんだろう、言葉には表せないそんな感情。 『ニヤニヤしてる、きも』 『今井は知らなくていいですー』 今井の暴言に言い返すことも面倒くさくなるくらい、あたしの気分は上々だった。 これから、楽しみだなー、って思ったんだ。