ショーの場所に着くと、すでに大勢の観客がいた。 子ども連れの家族や、若いカップル、夫婦、どの場所を見ても微笑ましくて自然と頬が綻ぶ。 自分たちもカップルだと思われてるかな~ そんなことを思いながら周りを見渡すと 「あっ、前空いてるよ!」 三席だけ一番前が空いていた。 「お、よかったな。行くか」 あいつの言葉にコクリ大きく頷き、軽い足取りで階段を降りた。