「おかーさーん!この格好おかしくないかな? 髪型も変じゃない? 大丈夫かな?」 家を出る前、お母さんに最終チェックをしてもらう。 この日のために、服とかメイクとか・・・、普段の自分ではありえないくらいに調べた。 「大丈夫よ! そんなに焦っちゃって・・・。もしかして、好きな人とでも遊びに行くの?」 「・・・っ! そ、そんなことはいいの! ありがとう! 行ってきます!」 お母さんの楽しそうに送り出す声を背中に、あたしは家を出た。