「あの。」

「え?」

「かさどうぞ?(ニコッ」

「(ドキッ)いや、お前が困るだろ」

こいつ、美女だな。ぜってーモテるだろ…。

「いえ、私には他に傘がありますから…。どうぞ?」

「え、ありがとう。お前、名前は?」

「神条 くららです。」

え、こいつが?確かに翼が言ったように美女だな…。こんなんじゃ学校1のマドンナにもなるわけだ…。
きっとモテモテで困ってるんだろーよ。

「あ、あの…。それでは私、車が来たので…。さようなら。」

「あ、うん…。」

フワッ

「え…?」

今、桜の甘い香りがした。
確か、クララも同じ香りだった気がするけど…
明日、4歳の時何か大きな行事に参加したか聞いてみようかな…

「うん。そうしよう…。」

そうして俺は転校二日目を何事もなく過ごしていった。