悠にだけは、と自然に話していた。

「なんかね、わたしみんなのこと大好きだけど…、大好きなんだけど!
それが恋かって言ったらちがうから…、じゃあ大好きじゃないのかな? って思ったんだ」

幸輝の卵焼きを奪おうとする美凪と、それを阻止しようとする幸輝。

2人のじゃれ合っている姿をみながら話していく。

「悠は、さ」

「うん?」

「好きな人…、いる?」

何気なく問いかけたつもりだったんだけど…。

悠はなぜか赤くなりながら黙っちゃって。

「悠?」

「あ―…」

ぽりぽりと頭をかきながら言いにくそうに口を開く。

「俺は…、いるよ」