「____たる……、蛍ってば!」

昼休み。
空き教室で4人揃って弁当を食べている時だった。

「へ……、あ、ごめん!」

知らない間にぼーっとしていたみたい。

その理由は、今目の前にいる幸輝と美凪のこと。

「……ふぅ」

3人には気づかれないよう小さくため息をつき、顔をあげる。

「…………?」

気づかれないようにしたつもりだけど…、ばっちり悠にはみられていたようで。

「蛍、なんかあったか?」

優しく声をかけてくれる。

しかも、2人には聞こえないようにと気遣って。

「うーん…、なんかっていうか…大好きってなんだろうって思って……」