1.
夏休み当日。

由香は、花凜と彩乃の3人で女子会を
することになった。
「ちょっと来るのが早かったかな…」
由香は、腕時計を見ると、約束の時間の2時より30分も早く着いてしまった。
「日陰の所で、涼んどこう。」
由香は、約束場所から近い公園で
読書をすることにした。
小説を読んでる由香は、とても穏やかだ。
そんな時、足元にサッカーボールが転がってきた。
「すみませーん!
って、誰かと思えば松井じゃん!!」
威勢のいい声で由香を呼ぶのは、彩乃の彼氏の淳だった。
「渡辺君!こんな暑い時にサッカー、頑張ってるね!」
「おう。3日後にサッカーの試合があるんだ。ぜってー負けらんない試合なんだ!
その日には彩乃が見に来るから、恥ずかしい所はみせらんねーんだよ!!」
「そっかー!頑張ってね!!」
由香は、淳にボールを返して時計を見ると、もう少しで2時になる頃だった。
「そろそろ行こうかな。」
由香は、約束場所の時計台へと向かった。