ホームランを打ったのはこの時の蓮先輩が打った一回だけだった。



蓮先輩は爽やかに喜ぶだけで、みんなを見下したりすることはなかった。


それに吹奏楽部にも深々と頭を下げてお礼を言っていた。


私はその時初めて蓮先輩の顔を見た。


少し離れててもわかるくらいの美貌だった。