優しさ

ちひろのお葬式には、たくさんの人が参列して、その中にはちひろが助けた子の両親も来ていたそうだ。




俺の同僚や先輩も来てくれて、みんな俺のことを励ましてくれた。




ちひろが火葬されるのを見てる間、ちひろとの思い出がよみがえり、涙が止まらなかった。
こんなに泣いたのは初めてだった。




そのとき、「いつまで泣いているの？結月は人を助けるために医者になったんでしょ？そんなんじゃ、立派なお医者さんになれないよ。これで、泣くのはおしまいだよ。」




そう言う、ちひろの声がきこえた。……気がした。