優しさ

「結月、子供だし俺が診るよ。」




「……お願いします。」




……………宮田先輩は小児科医だしそっちのほうがよさそうだ。




「りっちゃんはここの椅子に座っててね。」




祐美ちゃんの寝ているベッドの近くに椅子をおいた。




「………ありがとうございます。」そういってちょこんと座った。




「祐美ちゃん、ぽんぽん診たいから上向きにねんねできるかな?」




「グスッグスッ…………やっぱり……しないにする……。」




祐美ちゃんはそういって、隣にいたりっちゃんに抱きついて泣いてしまった。




「…………ちょっとぽんぽん触るだけだからね。怖くないよ、祐美ちゃん。」




宮田先輩がそう言ったけれど、祐美ちゃんは嫌がってりっちゃんから離れない。