レストランに着いて、すぐに注文をする。
映画館でポップコーンやチュロスを食べて、2人ともお腹があまり空いていなかったから、注文したのはドリンクバーとポテト。
頼んだポテトが運ばれてきて、ドリンクを準備できたところで話始めた。
「紗季は本当に秋良が好き?」
…え?
思ってもいなかった質問に唖然とする。
本当にって…。
「好きだよ、私」
好きじゃなかったら、誕生日プレゼントを貰ってあんなに嬉しいと思わない。
秋良を目で追ったりしない。
これを好きだって言わずに、なんて言うの?
「本当に?私が秋良のこと好きなんじゃないの?って言ったから、意識してるだけとかじゃない?」
そう言われて、押し黙る。
確かに私が秋良を意識し始めたのは、つぐみに言われてから。
でもそれはきっかけに過ぎない。
そうだとしても、私が秋良を好きだってことに変わりはないんだから。
私がコクンと頷くと、つぐみは次の質問をしてくる。
「じゃあ、もし今避けられてるのが秋良だったら?紗季はどう思う?」
琉架じゃなくて、秋良だったら?
私は…。
「秋良なら、何かあったんだろうって。秋良はしっかりしてるから、私が心配しなくても大丈夫だって思う」
みんなからの信頼が厚くて明るい秋良なら、きっと大丈夫。
「じゃあ琉架くんに避けられてる今、紗季はどう思ってるの?」
琉架に、避けられて…。
「…寂しい。どうして私を避けるようになったの?って。私、何かしたかな?って不安になる」
幼い時から隣にいたから。
いつも、何があっても隣にいたから。
離れていかれると、寂しくて、不安になる。
そう考えて答えた私に、つぐみが言う。
「ほら、根本的に違うじゃん」
違う?
どういうこと…?
訳がわからないとばかりに首をかしげる私に、つぐみが答えるように話した。
「いい?今の答えだと、紗季が秋良に対して思ったのは友達の立場からの気持ち」
友達?
「良く言えば、信頼してるから秋良はきっと大丈夫。
悪く言えば、放っておいても秋良の問題だから自分は関わらないってこと」
どういうこと?
つぐみの言っている意味が、良くわからない。
「秋良に避けられるのは平気。でも、琉架くんに避けられるのは寂しくて、不安になる。
琉架くんに避けられて寂しいのは、本当に心を許していたから。その人の温もりを感じられなくなったからでしょ?
不安になるのは、紗季の話を聞いてる限り嫌われたんじゃないかって思うから。違う?」
そう言われて、腑に落ちた。
そうだよ。
私、つぐみの言う通りのこと思ってた。
「紗季は秋良に対して嫌われたくないっていう不安を感じてない。でも琉架くんには……もう分かるよね?」
ずっと、ただの幼なじみだと思ってた。
弟のような存在に思ってきた。
「紗季、自分じゃ気づいてないと思うけど…琉架くんを心配する時の顔、自分のことのようにすごく辛そうだったよ。
…秋良には、絶対しない顔だった」
怪我はしてない?とか。
ちゃんと眠れてるの?とか。
そんな、体調の事までいつも心配していた自分に気づく。



