「ねぇ、流架。何かあった?最近私のこと避けてない?」
相談に乗ってもらっている時、聞くなら今しかないと思い、流架に問いかけた。
でも流架の返事は
「何もない」
何度聞いてもそんな素っ気ない返事しか返って来なくて。
“何も聞くな”と言われているようだった。
そんなギクシャクした関係のまま月日が経って、流架は卒業式を迎えた。
「「卒業おめでとう!」」
流架の卒業祝いは私の家で開いた。
珍しく仕事を早めに返ってきたお父さんは、流架にお酒を飲まそうとするからホント困る。
「流架くん、飲め飲め〜」
「ははは…」
「ちょっと、流架が困ってるから」
全く、酔うとダル絡みが面倒なんだから。



