周りを活かすのが得意な人なんだと思ってたけど、個人技のレベルも高いんだな。
…まぁ、上手いから周りを活かせるんだけど。
どうして高2のあの人がキャプテンをやっているのかが分かった。
「慶介、行こう」
「え?あ、ちょっ…流架!?」
もう、見ていたくない。
あの人に敵わないってことは、よく分かったから。
男の俺からみても、本当にカッコよかった。
紗季が好きになった人はサッカーが上手くて、周りからの信頼が厚くて
……紗季を大切に思ってくれる人だった。
「どうしたんだよ、流架?」
「あの人が紗季の好きなやつ」
「え…えぇえっ!!?」
今の俺には、到底敵わない。
“紗季のことは諦めろ”
あの人の背中に、そう言われたような気がした。



