「流架?どうした?」 じっと見つめて動かない俺を不思議に思ったのか、慶介が俺の顔を覗き込んでくる。 ただ上手い人なら、素直にすげぇと思えた。 その人が自分と関係がなくて、知らない人だったら戦って見たいと思えた。 「秋良いけー!」 「仲谷先輩頑張ってーっ」 こんなに、人望がある人ではなかったら。 ……敵わない相手ではないと、思えたのに。 その人は俺の淡い期待をことごとく奪っていくんだ。