「なんなの、あれ!?なんだよあの態度!!」
お、おい…慶介?
「流架がどんだけ苦しんでるかしらねぇくせにっ…!!どんだけ辛い思いしてんのか、知らねぇくせにっ…」
俺に背を向けていてどんな顔をしているのかは分からない。
でも、手をきつく握りしめ、声を震わせながら何かに耐えているような背中を見て、慶介が俺のために怒ってくれているんだと分かった。
「仕方ねぇだろ、俺が紗季のこと好きだなんて知らないんだから」
「分かってるよっ…分かってるけどっ…」
自分のことのように悔しがる慶介に、逆に俺が冷静になれた。
やっぱこいつって、いいやつだよな。
「俺は平気だ。ほら、行こうぜ」
「ぐずっ……おうっ」
ははっ、いつまで泣いてんだよ。



