紗季が初めて人を好きになったんだ。 だったら、紗季を応援してやるしかねぇじゃん。 俺の気持ちは、紗季には届かないのだから。 その代わり、紗季には幸せになってもらわないと困る。 「琉架、ホントに変じゃない?」 俺のアドバイスで髪型をハーフアップにまとめた紗季が、不安そうに聞いてくる。 「変じゃねぇって」 だから紗季の恋は、俺が叶えるよ。 「じゃあ、行ってくる」 「行ってらっしゃーい」 たとえ、それが自分の心を苦しめることだとしても。