「ほら、早く料理運んで」
拳をぐっと握りしめて悔しさを押し殺し、俺は立ち上がった。
全ての料理が出来上がり、テーブルの真ん中に買ってきたモンブランケーキをおく。
「おめでとう、紗季」
「ありがとう」
二人で乾杯をして誕生日を祝った。
作った料理はどれも美味しくて、二人で夢中になって食べた。
「ケーキはどうする?」
「後で食べる。お腹いっぱいだから」
じゃあ切り分けて冷蔵庫入れとくか。
っと、プレゼント渡さなきゃな。
紗季が喜んでんのみたいし。
鞄に隠しておいた時計が入った箱を取り出し、それをポケットに入れた。
「紗季、俺…」
ピンポーン。
ポケットからプレゼントを出そうとしたところで、家のチャイムがなってしまった。
誰だよ!
今からいいとこだったのに!!
紗季はインターフォンに映った人物を見た瞬間、勢い良く玄関に駆けて行った。
なんだ…?
誰…?



