地味で流行りやお洒落に乗り遅れるといじめられる。



みんなに合わせてうんうんと相槌打って、面白くないことでもみんなが笑ったら一緒に笑う。



空気を読んで生きていかないとこの学生社会、すぐに食われる。



「おい浅野、喉乾いたんだけど」



「あたしミルクティーね」



「私はココアー」



「あ、私もー!」



「胡桃、あんたは?」



おどおどしてる浅野さんを横目に答える



「私はじゃあイチゴオレで」



「ほら早く買ってこいよブス」




本当、ひどい



泣きそうな顔しながら教室を小走りで出て行く浅野さん



こういうこと、楽しくなんかない。




だけどいじめられないために、平穏な日々を過ごしたいために




私は”いじめ”ているのだ。