その日の夜ー

(夢side)

空は私のこと、嫌いだったのかな・・・。

昨日の優しさはなんだったのかな・・・。

無理して私と話してたの・・・?

口笛?

空、だ・・・!

空が私を呼んでる!!

どうしよう、でも、話そう。

私が気にしてること、全部聞く。

ガラガラ・・・

「今日は、ごめん。」

・・・。

「怒ってるよな。でも、誤解なんだ。」

誤解?あんなひどいこと言ったのに?

「俺、夢への気持ちがばれないように、わざとみんなに聞こえるように、言ったんだ。あそこまで言うつもりはなかったんだ・・・ごめん。」

てことは・・・?

「夢。好きだ。ずっと前から。」

ああ。私はこんなに幸せ者でいいの・・・?

「私も、好き。大好きだよ?」

涙がたくさん出てきた。

「めっちゃ、恥ずかしかったんだからな!!」

・・・かわいい。

「じゃあ私たち、付き合ってるって事でいいんだよね?」

「もちろん。」

そのあとも、お互いの好きなところ、惹かれた瞬間を話しあったり・・・

いつもより何十倍、何百倍も幸せな夜だった。

(空side)

夢に、絶対、謝る。

そして、俺のずっと前からの気持ちを伝えよう・・・。

何も思いつかなかったから、口笛を吹いて夢を呼んだ。

少し遅れて夢が出てきた。

やばい、心臓が破裂しそう・・・。

「今日は、ごめん。」

夢は、何も喋らない。

そりゃあそうだよな、あんなにひどいことしたんだから・・・。

「怒ってるよな。でも、誤解なんだ。」

「俺、夢への気持ちがばれないように、わざとみんなに聞こえるように、言ったんだ。あそこまで言うつもりはなかったんだ・・・ごめん。」

すげえ恥ずかしい・・・。

でもちゃんと、はっきり言おう。

「夢。好きだ。ずっと前から。」

返事は決まってるけど、

いいんだ。気持ちが伝われば、それで・・・。

「私も、好き。大好きだよ?」

うそ・・・だろ?

こんな最低なやつを?

夢の大きな瞳から涙が溢れ出した。

「めっちゃ、恥ずかしかったんだからな!!」

夢が優しく笑う。

「じゃあ私たち、付き合ってるって事でいいんだよね?」

当たり前じゃん!

「もちろん。」

そのあと、

恥ずかしかったけど、お互いの好きなところ、惹かれた瞬間とか・・・

色々話しあった。

いつもよりめちゃくちゃ幸せな夜を過ごした。