天使が舞い降りる。




すでに心臓の動きがとんでもないことになっている。


この男の子に、なぜか普通の人間とは違う雰囲気を感じるから。


なんていうんだろう、人間らしさを感じないというか…


っていっても、空から降ってきてる時点でそんなこと当たり前なんだけど…。


並の人間が空から降ってくるなんてまずない。というか地球がひっくり返ってもない。


人並み以上に綺麗な男の子だからとか、そんなんじゃなくて…


なんとなくだけど、自分や周りの人間とは違う気がした。


やがて、ゆっくりと…男の子は目を開けた。


男の子の瞼が持ち上がった瞬間……碧い瞳の色が自分を捉える。


私はその目に一瞬で吸い込まれそうになった。


なに、この目…


青くて、澄んでて…


こんな目の色をする人間なんて存在するのだろうか?外国人でもそうそういないだろう。


そのとき……私を見ていた男の子の目が大きく見開かれる。




「だ、誰だお前……」


こっちが聞きたいわ!!


と、突っ込んでいる場合じゃない。