『泣きたいときはいっぱい泣きなよ、涙。 なみだは……いやな感情も全部吐き出してくれるから』 サイの声が、どんどん遠くなっていく…。 「私の人生なんて……きっと汚いね」 綺麗な生き方なんてしらない。 『いいじゃん、汚くて』 泣きながらそう言う私に、サイは笑った。 『涙の信じる道を、 ただ、真っ直ぐに・・」 それが…… サイの、最後の言葉となった。