本当の想いは伝えない。 彼は親友の……大切な人だから……。 「私も……サイが大好きだよ」 報われるはずのない恋。 それでも、私にとっては命がけの全力な恋だった。 「自分の信じる道を行きなよ?涙」 「あ……」 サイの体から… 「サイ……っ」 淡い粒子のようなものが飛んでいく。 「やだ……っ、サイ!!」 私の頬を包み込む、サイの手を必死に握ろうとする。 だけど……今まで触れられたものが…… もう、触れることはなくて……。