天使が舞い降りる。




自分とは遥かにかけ離れた派手な風貌に、最初は戸惑いさえしたものの…今ではすっかり慣れてしまった。


彼女もまた、自分のように何らかの理由でグループに入り損ねたのかと思っていたのだが…


「赤井さん、巻さんたちにハブかれたんだって」


…違ったみたい。


聞いた話によると、どうやら咲乃は、元々入っていたグループに仲間外れにされたようだった。


どうしてそうなってしまったのか、今でも理由はわからないけど…


まあ、大体想像はつくかな。


気の強い咲乃のことだし、偏見かもしれないけど、ケバい女の友情なんてそんなものだ。


お互いひとりぼっちだったってことが、私と咲乃が一緒にいることになったきっかけ。


はじめはどんな経緯であれ、友達ができたことは嬉しかったけど…


最近は、後悔するようにもなっていた。


その理由というのが…


「ねえ、聞いてよ。超テンション上がるニュース!」


咲乃の性格。


こりゃあハブかれて当然だわ、とさえ思い始めていた。


彼女がこうして楽しそうに話を切り出すときは、大抵知らない誰かの悪口だから。


「なに?」


こういうときは、聞くふりはしといて聞き流すのが一番。


だけど……次の瞬間、咲乃の口から出てきた言葉は、思いもよらないものだったのだ。