「サイ……っ、やだ、やだ……行かないで……!!」


必死に再びサイの姿を見ようと、必死な奈々子……。





「行かないでーーーー!!!!!」





私にはまだ……サイの姿が見えている。











「行こう、涙」



ボロボロと涙をながしていた……私の手をサイが引く。






サイの最後の未練が……解消された。




そう思っていた……。