衣麻と僕と俺と私




「あ・・・高屋くん!?」


雪乃とぴったりはもって


お互い顔を見合わせて笑った。


そう、相手は中学の同級生、高屋くん。


かつて私たちがバラバラになるきっかけになっちゃった人。


「相変わらず仲ええね。買い物?」


高屋くんにも笑われた。


「うん、買い物。高屋くんは?」


私服だったら高屋くんも買い物だって思うんだけど、制服。


それも、知らない学校の。


私の高校も篤たちの高校も男子は学ラン。


だけど高屋くんはブレザーを着てる。


「あー・・・補習なんよ」


補習?まだ1年生なのに?


雪乃も同じことを思ったのか、首を傾げてる。


「親の希望でね、俺だけ今松学園に入学したんよ」


そういえば、卒業式の日


もう会わないかもしれないって程に別れの言葉を言われた気がする。


だからか。


だって、私が知る限り中学の同級生は全員


2つの高校のどちらかに進学したもん。