衣麻と僕と俺と私




「雪乃から聞いた。小4の夏から泣いてないって」


そういうことか。


何だか恥ずかしくなって俯いた。


「もう我慢せずに泣いて良いからね。


泣きたい時に泣いて笑いたい時に笑うんが衣麻やろ?」


笑うのを我慢しながら言われても説得力ないけど


こうして笑う翔馬を見れて良かった。


「これからはそうする」


「うん」


その後、見計らったように一斉に5人が来て


小学生の時みたいにみんなで学校に向かった。



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3日間休んだだけなのに、さすが高校。


勉強についていけなくて困ってます。


翔馬が休んでた間のノートを見せてくれるから


まだ助かってるけど


『昨日もやったと思うが・・・』


なんて問題が出て来ると困ったなんてレベルじゃない。


お陰で昼休みには頭がパンクしそうな状態になった。


「衣麻、大丈夫?」


頭を抱えて俯いてると翔馬が声をかけてきた。