集合場所の公園に午前7時半。


雪乃と私は良太を待ってます。


いや、正確には“良太の家の車を待ってます”だ。


今日は高校の入学式。


雪乃と私と良太は近い方の高校に無事合格。


篤と和斗と航平は遠い方の高校に合格。


つまり、6人の幼なじみは綺麗に半分に分かれてしまった。


あ、みんなとはもうギクシャクしてないよ。


あの卒業式の日、ちゃんと仲直りして誤解も解けた。


しばらくは気まずい雰囲気だたけど、もう大丈夫。


春休みの間にちゃんと修復できた。


「篤らちゃんと行けよると思う?」


雪乃が手に息を吹きかけながら言った。


4月だっていってもまだまだ寒い。


登校してる中高生の中にはマフラーをしてる人もいるもん。


「んー、まだ篤がおるけん大丈夫やろ」


3人の中では篤が一番しっかりしてる。


それに、遠いとは言ったけど


実際は自転車で5分くらいしか変わらない距離。


だから明日からは可能だったら


一緒に登下校することになってる。