衣麻と僕と俺と私




だけど、日常生活に支障はないし


他のみんなも幼稚園から一緒だから大丈夫。


今まで何一つ困ることなく生活してきたと思う。


とにかく、今は夏休みの計画表をなんとしても書き上げなきゃ。


これじゃ翔馬のを写しても今日中に書き終わらないよ。



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全ての休み時間を計画表に注ぎ込んだお陰で


何とか合格をもらって今は帰宅中。


この辺に1つしかない公園まではみんな一緒だったけど


そこからはバラバラ。


でも、衣麻と翔馬は一緒に帰れる。


だって、家が近いから。


「衣麻ね」


右側を歩いてる翔馬が衣麻の名前を言って、黙ってしまった。


「何?」


衣麻も不思議に思って聞き返すけど、翔馬の言葉は続かない。


どうしたんだろう。


「翔馬?」


えらく真剣な顔をしてるし、悪い話なのかもしれない。


衣麻は年齢を重ねる毎に考えがマイナスになってるって


お母さんに言われた。