衣麻と僕と俺と私




「お、やっと起きたか」


「え・・・翔馬!?何で!」


私が泣いてしまう前にドアを開けて入ってきたのは翔馬。


ここは私と雪乃の部屋だし・・・


それに私、今の格好・・・。


「へ、変態!」


「は?」


今の私、裸の上に体操服だけ。


昔はそんなこと当たり前だったけど


今は状況が違い過ぎる。


「風邪引くぞ」


「うわ・・・っ」


翔馬に放られたのは私のパーカー。


クローゼットの中にかけてあったのを取ってくれたんだ。


今着替えるのは気まずすぎるから


とりあえずはこのパーカーを着てごまかそう。


「衣麻、昨夜のこと覚えてないの?」


「え?」


テーブルの上に何かを置いてテレビをつけた翔馬に聞き返す。


昨夜のことって言われても・・・。


夜景を見てご飯を食べて・・・あ。