衣麻と僕と俺と私




こんな風にこっちの友達と笑い合えるようになるのに


どんな苦労があったんだろう。


元々、人見知りはしないタイプだから


すぐに友達ができたのかもしれない。


そうだとしても、苦しみが全くない訳がない。


すごいね、翔馬。


1人でよく頑張ったね。



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「・・・あれ?」


修学旅行3日目の朝。


ホテルのベッドの上で目を覚ますと


隣で寝てるはずの雪乃の姿がない。


それどころかリュックもなくて


カーテンも開けられてる。


「どうしよ」


もしかしなくても私、寝坊した!? 


時間は・・・ロビー集合まで・・・過ぎてる。


はぁ・・・。


ため息と同時に目に涙がたまる。


どうしたんだろ。


いつもならこんなことくらいで泣かないのに。