衣麻と僕と俺と私




「あとは翔馬か・・・車に乗っとく?寒いし」


「うん・・・」


ほんと珍しい。


翔馬、大丈夫やろか。


まさか、おばさんに何かあったとか。


「翔馬くんは?」


良太のお母さんも不思議そう。


そうだよね。


私たち7人の中で翔馬は一番のしっかり者だもん。


「まだ」


「家まで行ってみる?


早めに来たけん時間は大丈夫やけど


翔馬くんにしては珍しかろ?」


「うん」


良太とおばさんの会話を聞きながら翔馬の心配をしていた。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



学校への集合時間は7時10分。


翔馬が来たのは7時5分だった。


「ちょっと翔馬。何しよったんよ」


あの後、翔馬の家に行ったけど


『悪い。先行って』


って言われただけだったし。