衣麻と僕と俺と私




また雪乃に助けられた。


もう少しで瑛太のこと忘れるところだった。


「みんな、ごめんね。


またお盆明けにね!バイバイ!」


「バイバーイ!」


みんなが手を振ってくれて、また瑛太の元へと走る。


でも、瑛太は衣麻の到着を待たずに歩き出してしまった。


怒ってるかな?怒ってるよね?


ごめんね、こんな姉で。


自分でもどうにかしないとって思ってはいるんだけど。


どうしても目の前のことしか見えなくなってしまう。



 ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



おばあちゃんの家には親戚がいっぱい集合した。


普段は会えないいとこやその家族とも会えた。


『衣麻ちゃん大きくなったねー』


なんて言われると嬉しくて調子に乗って


『衣麻ねぇより僕の方が成長しとるって!』


と瑛太がいじけていたりした。


お母さんは5人きょうだいの末っ子。


だから、1番年上のいとこは結婚して、妊娠してた。


お正月には会えるらしくて、すごく楽しみになった。