「なに、あの子!めちゃくちゃ可愛いじゃん!」



羅菜が羽山くんの後ろ姿を見て言った。



「ね!笑顔の可愛い男の子だったなぁ……」



「てーか!あの子、陽莉に気があるんじゃない?話したい!って思ってるみたいだし」



「えぇ!?」



羽山くんが!?私のこと……?



「そんなワケないよ~!全然接点ないし……」



私は羽山くんから受け取った、生徒手帳を見つめる。



「さて、どうでしょうね~」



少し楽しそうに羅菜は笑った。



「さ、そろそろチャイムも鳴りそうだし、走って教室戻りますか!」



「え、ちょ、羅菜!待ってよ~!」



私と羅菜は教室へと戻った。