「羽山……くん?拾ってくれてありがとうっ」



私は羽山くんに頭を下げた。



「実は結構前から拾ってたんですけど、緊張しちゃって渡せなくて……」



少し恥ずかしそうに頭をクシャっとしながら彼は言った。



「緊張!?そんな、気軽に話してくれればいいのに!」



「本当ですか……?」



私の言葉に、羽山くんは目を輝かせた。



嬉しそうな顔がなんだか可愛くて、思わず笑顔になる。



「じゃ、じゃあこれからもお話しにきてもいいですか?」



「うん、もちろん」



私なんかと話したいって思うのかな?と、少し疑問に思ったけど、まぁいっか。



「では、またお話にいきますね!」



彼は無邪気な笑顔を見せて去っていった。