「ねぇ、朔空くん!今からアイス食べに行こうよ!」



「はぁ?もうこんな時間なのに?」



「いいじゃん!私が奢るからさっ」



自分に諦めるんだ、と言い聞かせて私はそれを紛らわすためにそんな提案をした。



「それなら行ってやってもいいけど」



「えへへ、じゃあレッツゴー!」



私は朔空くんの手を取って、思いっきり上に挙げた。



「テンション高……」



「いいじゃん、たまには!」



「はぁ……」



なんだろう、また振り出しに戻った気分。
梶原くんを吹っ切れて、ここからまたやり直せる気がするんだ。



もしかしたら……もう、どこかで私の次の恋は始まっているのかもしれない。