【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。







「俺の好きな人傷つけたりしたら……許さないから、ね?」



朔空くんの甘い声に女の子たちはうんうんと頷いた。



「行くぞ」



「へ……っ!?」



朔空くんに腕を引かれ、近くの空き教室に入って扉を閉めた。



「……とりあえずこれで一安心」



「ぜ、全然安心できないんですけど……」



「大丈夫だって」



「て、てか、なんで人前であんなこと……っ!」



「ああいうのした方が、リアルじゃね?」



だからって梶原くんの前で……!
はぁ……梶原くん……。



「ま、唇にキスしなかっただけよかったと思え」



「そうですね」



全然よくないっつーのっ!
はぁ、これから私の人生どうなっちゃうんだろう。
もう未来が見えない。