「東本、大丈夫?」
「……っ!?!?」
私を助けてくれた人物を見た私は言葉が出ない。
「おーい、東本?顔真っ赤だけど熱でもあるんじゃ……」
「……っだ、大丈夫!助けてくれてありがとう、梶原くん!」
そう、私を助けたのは梶原くんだった。
どうしよう……胸がドキドキして止まらない。
諦めなくちゃいけないのに……梶原くんはなんでこういうタイミングで私を助けてくれるのかなぁ……。
諦められなくなっちゃうじゃん。
「マジで大丈夫?やっぱり保健室行って熱測った方が……」
「ほんとに大丈夫だよ!心配してくれてありがとう!」
はぁ、お願いだからもう優しくしないでよ……。
このままじゃどんどん好きになっていく一方だよ……。
すると、私は誰かに腕を掴まれた。
「あっ……朔空くん……っ」
さっきまで女の子に囲まれて見えなくなってしまっていた、朔空くんだった。



