「な、なんだよ急に」
「だって友達がね、男子は絶対1冊はいやらしい本持ってるって言ってたからさ!」
「誰だよその友達……」
純粋な里依にそういうことをふきこんで……。
俺を困らせようとしてんのか?
「ねね、どうなの?」
里依は興味しんしんに俺の隣にちょこんと座って聞いてくる。
「はぁ……俺はそういうのっていうか、里依以外の女に興味ないからそういうの全く持ってないよ」
「えっ!あっ、そ、そうなんだ」
俺の言葉に里依は急に顔を赤くする。
なんだよこの可愛い生き物は……。
今すぐ抱きしめたいぐらいなんだけど。
「へへ、なんだか安心しちゃった」
顔を赤くして笑う里依に俺の理性は切れる寸前まできていた。
「……ったく、そういう顔するのやめろよなっ」
「そういう顔……?」
ダメだ、コイツ全く自覚してない。
無自覚こえぇ。