「いらない」



「もー!新のケチー!いいもん、違うゲームする」



俺の背中から離れると、ゲームの入った棚をあさる。



「早いな」



里依はわりと飽き性だから色んなゲームを1時間の間にコロコロ変える。



「次はなににしようかなー」



「ほんと飽き性だな」



「だって難しいんだもん」



「里依が機会音痴なだけでしょーが」



そう言うと里依は拗ねた様子でベッドに寝転んだ。



そんな里依さえ可愛く思ってしまう俺は彼女バカなのかもしれない。



「ねぇ、新」



「なんだよ」



俺はコップに入ったお茶を一口飲む。



「新って……その、いやらしい本とか隠してるの?」



「ぶっ!」



里依からのまさかの質問に俺はお茶を吹きそうになった。



なに言ってんだ急に……!