翌日。
私は玲ちゃんをお見送りするために、朔空くんの家の前まで来ていた。
「大変お世話になりました。そして……ご迷惑をおかけしました。すみません」
玲ちゃんがペコッと頭を下げる。
「玲、元気でな」
「玲ちゃん、お元気で」
笑顔の玲ちゃんと握手をする。
「陽莉さん……朔空は意外にオクテだからフォローしてあげてくださいね!じゃ!」
「え?」
「おい、玲……っ」
玲ちゃんはそう言い残すと、お父さんとタクシーに乗って帰っていった。
「さっきのどういう意味なんだろう……?」
オクテとかフォローとか。
よくわかんなかった。
「そ、そんなことよりさ!今から、その、で、デートに行こうぜ」
「え!?ほんと!?」
「あぁ」
あまりにも嬉しくてにやけずにはいられなかった。



