―――15分後。
病院についた私と朔空くんは、急いで病室へ。
「玲!!!」
「あ、朔空……と、陽莉さん」
玲ちゃんはなんとか状態を取り戻したのか、笑顔を見せた。
玲ちゃんの隣には女の人がいた。
朔空くんのお母さん……かな?
「玲、お前、心臓発作って……大丈夫なのか!?」
「あはは、大げさだよ~、全然大丈夫!てか、心臓発作じゃなくて喘息だよ。おばさんが心臓発作って勘違いして……」
「なんだよそれ……もしかしてお前が薬飲んでたのって……」
「ごめんね、私、実は朔空や朔空の家族にウソついてた」
「は……?」
朔空くんはその場に立ち尽くす。
「私ね、喘息持ちで中学生あたりから酷くなって、学校にもほとんど行けてなくて……家もあんまり出なかったの。そんなとき、唯一の家族のパパが出張って決まって……寂しいなんて言えなくて、私は1人でも大丈夫だからいってらっしゃいって笑顔で見送って、パパにバレないように朔空の家に来たの」
玲ちゃんの口から出る真実に私も驚く。



