【完】“好き”って言葉だけじゃ足りねぇよ。







「俺がコンビニに行ってる隙に……」



「っ」



「玲が……さっき、話してくれたんだ」



なんで玲ちゃん、そんなこと……。
まさか、朔空くんのこと……?



とにかく、朔空くんに裏切られたんじゃないとわかって、安心した。
そして朔空くんにギュッと抱き付いた。



「よかった……」



「ごめんな」



「ううん、いいの」



「玲には俺からちゃんと叱って、陽莉に謝らせるから」



「いいよ、そんなの。私は朔空くんがいてくれるだけで……いいの」



玲ちゃんはきっと朔空くんのことが好きだから……そんなことをしたんじゃないかな。
彼女の私に嫉妬して……。
恋心ってそんなものだよね。
私も痛いほど経験したもん。
梶原くんを好きなときも、そして朔空くんを好きになってからも。
ちょっとしたことで嫉妬してしまう。