待ちに待った土曜日。
私は慎重にコテで髪の毛を巻く。
「……あつっ!」
あぁ、手やけどしちゃった……。
もう私ってばなんでこんなに下手くそなのかな……。
でも、朔空くんに少しでも可愛いって思ってもらいたいから、頑張る。
メイクだって雑誌見ながら頑張ったもん!
「よし、できた!」
髪型が崩れないようにスプレーをかけて、全身鏡の前で身なりをチェックする。
「髪の毛OK、メイクOK、服装OK……よし!」
全ての準備を終えて、階段を下りた。
「じゃあお母さん、いってきまーす!」
「陽莉、遊びに行くの?」
「うん!」
「そう、いってらっしゃい。気を付けてね」
お母さんに見送られ、家を出た。