「明日は一日中、家にいるよね?」



「あぁ、昼まで寝る予定」



「ふふ、そっか」



俺の答えに玲は異常に嬉しそうにニコニコする。



「なんだよその笑顔」



「ううん、別にー!」



ふふ、っと笑ってアイスを食べてまた幸せそうな顔をする。



「変なの」



「ただ嬉しいだけだよ」



―――俺はこのとき、なにも気付いていなかった。



玲の異常にも、すれ違っている約束にも。



「明日はゲーム一緒にしよ、朔空」



「そうだな」



俺ってなんでこんなにバカなんだろう。