「んん!すっごく美味しい!さすがです!」



「ふふ、そう言ってもらえると、作ったかいがあるわ」



幸せそうな2人を見て、俺も幸せな気持ちになる。



「ところで、おじさんはいつ帰ってくるんですか?」



「んー、日勤だったからもうそろそろ帰ってくると思うんだけど……」



「はやくおじさんに会いたいなーっ!」



「ただいまー」



すると、親父の声が玄関から聞こえてきた。



「ウワサをすれば、帰ってきたみたいね」



「お、玲ちゃん久しぶり!」



リビングに入ってきた親父が玲を見て微笑む。



「母さんから玲ちゃんが来てるってメールで聞いてたから、ケーキ買ってきた」



「えぇ!わざわざありがとうございます!!!ケーキ嬉しいです!」



「ごはん食べたらみんなで食べよう」



「やったー!」



玲は本当に澤村家の一員のようだ。
完全に馴染んでいる。