「いやー、それにしても、朔空がすごく背も伸びて大人になってたから、一瞬、本当に朔空!?って疑っちゃったよ~」



「まぁ、小学校低学年のとき、どっちかっていうとチビだったしな」



背の順も前から数えた方がはやかった俺は、今では180センチ近くある。



「私とほとんど変わらなかったのにね」



「あぁ」



「彼女まで作っちゃって、朔空ももう子どもじゃないんだね」



「まぁな。玲は相変わらず子どもみたいだけど」



「えぇ!?これでも身長も平均的だし、彼氏は……いない、けど」



昔と変わらない玲に笑顔がこぼれる。



よかった、元気そうで。



「で、陽莉さんを家に連れてきたことはあるの?」



「なっ、別にどうだっていいだろ」



いつかは連れてきたいって思ってるけど、なかなかタイミングがない。
それに家に連れてきたりしたら、歯止めが効かなくなって陽莉を傷つけてしまいそうで……。
まだ付き合って数週間だし?
まだまだ先でもいいかなーって。