『あぁ!その玲って子、ツインテールだった?』



羅菜がなにかを思い出したように声をあげた。



「そうだけど……なんで知ってるの?」



『言うの忘れてたけど、今朝、校門の前で澤村くんはこの学校に通ってるかって聞かれたの』



そう、だったの……?



『それがまさか澤村くんの幼なじみだったとはね』



「私ってば余計なこといっぱい考えちゃって……どうしていいのかわかんないよ」



『嫉妬はね、その人のことを好きだからしちゃうものなの。だから仕方ないことよ』



「そうだけど……」



『1つ言えるとはね、澤村くんは絶対に陽莉から離れたりしないよ。だってあんなに陽莉にゾッコンだもの。陽莉のことずっと見てるし、好き好きオーラ全開だし』



羅菜の言葉ににやけそうになる。



そうだよね、朔空くんが私から離れるワケない。
私が朔空くんを信じなきゃダメだ。
朔空くんが言ってくれた言葉、全部信じなきゃ。



「そうだといいなぁ」



『自信もって。もし、澤村くんが陽莉のことを捨てたりしたら、私が許さないんだから!』



「羅菜、ありがと」



ひとつひとつの言葉が温かくて、私はいい親友を持ったな、と実感する。



羅菜はやっぱり私の大事な親友だ。