「あっ、わ、私帰るね!」
「え?」
「朔空くん、アイスはまた今度にしよ!じゃ、また明日ね!」
「おい、陽莉……っ」
私は朔空くんの声を無視して自分の家の方へ歩き出した。
「はぁ……」
朔空くんの幼なじみ、か。
すっごく可愛い子だったな。
私なんてくらべものにならないくらい。
幼なじみってことは、朔空くんを小さい頃から知ってるってことだよね。
私の知らない朔空くんを知ってるんだ。
そう思うと胸が痛くなる。
ヤキモチ……なのかな?
はぁぁあ、私ってば勝手に考え込んで勝手にヤキモチやいて、バカみたい。
こんな醜い気持ち、どっかにいっちゃえばいいのに。
朔空くんが玲ちゃんに取られたらどうしよう、とか考えてしまう。
もっと自分に自信持たなきゃ。
自分に自信がないからこんなこと考えちゃうんだ。
私のバカバカー!!!