「も~朔空くんてば寝過ぎだよ」



「いやーなんかすっげぇ眠気がきてさ……」



やっぱり午後の授業って眠くなるよな~……。
あったかいしごはん食べた後だし。



「あのさ、今日駅前寄っていかない?」



「え?」



「駅前のアイスクリーム屋さんに、期間限定のフレーバーが出たらしくて……食べたいなぁと思って!」



陽莉の笑顔はまるで子どもみたいで可愛かった。



「わかった。女子ってほんと期間限定に弱いよな」



「だって今しか食べられないって考えたら、行かなきゃ!ってなるんだもん」



「そうか?俺にはわかんねぇ」



そんな話をしながら校門をくぐる。



すると……。



「朔空」



背後から聞き覚えのある女の声がした。