「ウソ!絶対にやけてた!」



「にやけてねぇ」



「にやけてた!」



俺がごまかそうとしてるのを見て楽しそうにしている陽莉にあと少しでキスできそうなぐらいに顔を近づけた。



「これ以上からかうなら今ここで口塞ぐけど?」



「ごっ、ごめんなさい」



陽莉はカアァと顔を赤くする。
そんな陽莉に思わずドキッとする。



なんでコイツこんなに可愛いかな……ほんとムカつく。
憎めないけど。



「せっかくだし、このままキスしちゃう?」



「な、なに言ってんの!が、学校行くよ!」



さらに顔を赤くして俺から顔をそらすと、通学路を歩いていく。
そんな陽莉の手を取る。



「手、忘れてる」



「……もう」



恥ずかしそうに俺と目を合わせない陽莉がすごく愛おしい。